今年の研修旅行は昨年とちがい、
あまり天候には恵まれませんでした。
しかし、杉風荘での「鏡町おわら保存会」の
皆さんとの交流会で「花付け」を行なって
いただく場所が、庭になるか、畳の上になるか
だけの問題で、さほどの心配はありません。
一行が乗ったバスは、鏡町の公民館下に到着。
まずは、観光会館で曳山祭りの屋台を見学し、
「日本の道百選」に選ばれた諏訪町本通りを経て、
おわら資料館へ向かいます。
おわら資料館では、小杉放菴に所縁の手紙や、
「八尾四季」や「八尾八景」の額を見学しました。
「花付け」の会場となる杉風荘の前庭で、
小杉放菴研究舎が建立した「八尾四季歌碑」を
背景に記念写真を撮り、座敷に入ると、
すでに、鏡町の上木さんが、お弁当の
鱒ずしを並べてくださっていました。
お礼のために表に出ると、鏡町の今年の
総代である長谷川さんが挨拶に来られたので
一通り礼を述べ、早めに鱒ずしをいただき、
「花付け」を待ちました。
定刻に「鏡町おわら保存会」の皆さんが到着されたので、
「表?座敷?どちら」と伺うと、「雨が危ないから座敷に
しましょう」と、胡弓の名人・長谷川さん。
急いで座敷を片付け、口上をいただいてから演奏が始まります。
はじめに「男踊り」。
次いで「女踊り」です。小杉放菴が詠んだ「八尾四季」に
若柳吉三郎が振付したもので、この踊りが切っ掛けとなり、
「越中おわら踊り」が一躍、全国に知れ渡るようになりました。
その後、鏡町の輪踊りを見物しました。
さらに、各町内の踊りをそれぞれ見物しましたが、
雨が降り始めたので、一旦、鏡町公民館に集合、
4日の午前1時半まで待機しました。
しかし、残念ながら雨が止む気配は無く、仕方なく
バスに戻って仮眠をとり、越中八尾駅に向かいました。
越中八尾駅は町内の「福島」にあるため、
福島支部の踊り手さんたちが、午前5時40分の
始発列車の発車に合わせ、「見送りおわら」と
称して、踊りで観光客を送ってくれます。
究極の「おもてなし」といえるでしょう。
「見送りおわら」を見学したあと、一行はバスで新潟県の
妙高高原の香風館に向かい、まず、朝食をとり、入浴して仮眠。
昼食をすませてから、小杉放菴終焉の地、
新赤倉の安明荘の跡地で記念写真を撮りました。
最後は、長野謙のの善光寺をお参りして帰途につきました。